|
|
北アルプスに抱かれた蒲田川の谷間には、湯量豊富な温泉があちこちに湧き出ています。
新穂高温泉は、蒲田温泉から新穂高温泉まで特色ある7つの温泉の総称です。川沿いの露天風呂から見上げると焼岳や槍ヶ岳、笠ヶ岳などの雄姿がはるかに高くそびえています。
井上靖の小説「氷壁」の舞台になったように、古くから北アルプスの登山基地として親しまれてきましたが、奥飛騨温泉郷を代表するリゾート温泉としても人気があります。 |
|
新穂高温泉の玄関口で、大型の旅館が数軒並んでいます。
北アルプスの谷間は蒲田温泉付近で大きく開けて、槍ヶ岳から南岳、西穂高岳といった3000m級の峰々が連なっています。特に南岳が天に突き出した獅子ヶ鼻と、大キレットをこんなに迫力ある姿で眺められる場所は他にありません。 |
蒲田温泉のはずれ、中尾トンネルの上の旧道沿いに小さな広場があります。
かつて、この辺りの川原から温泉の水蒸気がもうもうと噴出していたことから、地獄平と名づけられました。しかし、相次ぐ水害によって噴気孔が埋まってしまったので、地獄と恐れられた当時の面影はありません。
今では、ここは知る人ぞ知る新穂高温泉随一の展望台です。
正面に槍ヶ岳から南岳、穂高岳と続く北アルプスの主稜線がくっきりと浮かびます。
特にお勧めするのは雪景色。純白に雪化粧した峰々のなかで、槍ヶ岳の穂先だけ雪をつけず、黒く突き立っている様子は、人を寄せ付けない厳しい美しさがあります。
地獄平砂防堰堤は、地獄平園地の下、蒲田川の砂防堰堤です。
長さ約170m、高さ14mゆったりとカーブを描いた石積みの堰堤は、まるで万里の長城のような趣があります。上流の中尾橋近くには、北アルプス山域の砂防を解説した奥飛騨さぼう塾があり、無料で見学できます。
佳留萱温泉は蒲田温泉の奥にある一軒宿の温泉。
蒲田川の畔にあって、高台の道路から下りて行くので、秘湯の雰囲気があります。 ここは川原に作られた露天風呂がまるでプールのように巨大なことで有名です。その他にも、テレビチャンピオンで優勝した露天風呂など、さまざまな温泉を楽しむことができます。
外来入浴可。水明館佳留萱山荘 電話:(0578)89−2801
中尾橋から県道槍ヶ岳公園線と分かれて高台に上がると中尾高原です。
北アルプスを一望する高原台地には中尾温泉があります。白樺林に囲まれてペンションやプチホテルが並び、開放的な高原リゾートの雰囲気があります。
鍋平園地のある北アルプス大橋を通って、新穂高ロープウェイの中間駅・白樺平駅の駐車場まで行くことができ、近道になります。
|
新穂高の湯から少し入った場所にある一軒宿。
笠ヶ岳・クリヤ谷登山道の入り口にあたり、かつてはアルピニスト御用達のひなびた温泉でした。今では高級路線で新穂高温泉でも人気の旅館になっています。
温泉の名前どおり、蒲田川に面した露天風呂からは、谷間の奥に槍ヶ岳の姿を望むことができます。
外来入浴は2時まで。
槍見の湯槍見館 電話:(0578)89−2808 |
|
新穂高温泉の手前、蒲田川対岸にの一軒宿です。
この辺りは湯量がとても豊富で、川原には硫黄臭のある温泉がじゃんじゃん湧いています。男女別、混浴、と5つある石組みの露天風呂も蒲田川のすぐ脇につくられていて、大自然と一体化したような開放感は抜群の温泉です。
外来入浴可。深山荘 電話:(0578)89−2031 |
新穂高温泉で最も奥に位置する温泉で、目の前に笠ヶ岳の稜線が高くそびます。
槍ヶ岳を源流とする右俣谷と、双六岳から流れる左俣谷が合流する地点に、新穂高バスターミナル、新穂高ロープウェイ駅があり、西穂高岳、槍・穂高、笠ヶ岳、双六・雲ノ平への登山口にあたります。
登山者や観光客で賑わう新穂高温泉ですが、右俣谷林道を約1時間で穂高平牧場、左俣谷林道を約1時間でブナの森が広がるワサビ平があって、峰々を見上げながら手軽なトレッキングも楽しめます。
登山者向けの無料駐車場は穂高温泉深山荘の前にあり、1kmほど川沿いの遊歩道を歩きます。
|
|