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高山の町家建築を代表する豪商の邸宅です。国指定重要文化財。
日下部家は江戸時代、両替商や雑貨の卸を営んでいました。江戸末期の年商は二万両で、北陸や九州の大名にまで金を貸していた豪商でした。
明治8年(1875)、この付近の大火で焼失しましたが4年後に名工・川尻治助の手で再建されました。当時は江戸時代の習慣を残しつつも、幕府権力に遠慮する必要はなくなったので、日下部家は伝統的な町家建築の技術の精華ともいえる建物になりました。 |
9時〜16:15 500円 休:冬季火曜 電話:(0577)32−0072
深い軒先に紅殻格子の表から、玄関ののれんをくぐって中へ入ると、「ろじ」と呼ぶ店部分の土間があります。明かり窓のある天井は高さ10mもある大きな吹き抜けで、太い柱や梁がみごとに組まれています。豪快で男性的な日下部家といわれます。
座敷に上がると客間、主人の間、仏間があります。仏壇も大きくて立派です。
二階の座敷からは格子戸越しに表の町並みを見下ろします。
民芸館部分になっていて、火鉢やかんざし、嫁入り道具が展示されています。
玄関からみせを抜けてろじの奥に進むと、井戸のある中庭です。
休憩所があって、塩せんべいとお茶の接待があり、ほっと一息つけます。木々の茂る中庭に面して土蔵が並んでいます。土蔵内部は民芸コレクションの展示室です。
母屋のみせにも、江戸時代の駕籠が置かれています。
日下部民芸館の道向かいにも小ぶりな町家建築が並んで、大新町街並み保存地区を形成しています。現在は民芸品の店になっていますが、かつては日下部家で働く使用人たちが住んだ家、いわば社宅でした。
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