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澄んだ空気と水に恵まれた飛騨の高原で大切に育てられた飛騨牛は、霜降りの高級和牛として全国にその名を知られています。飛騨牛のルーツは、名種牛「安福」。いまや安福の子孫たちは全国最高水準で取引されるようになりました。
ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼きなど、どんな料理とも相性が良いのですが、なんといっても最高の贅沢は、肉汁たっぷりの飛騨牛を、シンプルにわさび醤油でいただくサイコロステーキでしょう。
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飛騨高山は山国ですが、富山湾が近いために豊富な海の幸に恵まれて意外な寿司どころです。
「飛騨鰤」という言葉があるくらい、ブリは年魚としても珍重され、富山港直送の新鮮なネタが味わえます。
握り寿司の他にも、飛騨の伝統的な寿司として、蒸籠で蒸した温かいちらし寿司などがあります。 |
飛騨高山は北アルプスの澄んだ水と良質な酒米「ひだほまれ」に恵まれて、市内に6軒の造り酒屋がある酒どころです。飛騨高山の酒というと、辛口だと思われますが、酒蔵によって個性が異なり、自分好みの味を探すことができます。
日本酒がおいしい冬の季節、1月〜3月に市内の造り酒屋が交代で酒蔵を公開、新酒の試飲ができる「酒蔵めぐり」が行われます。
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飛騨高山の本流の料理は宗和流本膳料理です。
金森家二代藩主可重の長男で、宗和流茶道の開祖・金森宗和が江戸時代初期に生み出したもので、武家の礼法を元に、幕府役人や旦那衆によって受け継がれてきました。
現在は簡略化されましたが、本式になると料亭で3汁30菜もの宴席料理が何時間もかけて出されます。
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飛騨の習慣で、宴席では「めでた」という祝い唄が歌われます。宴会が始まってしばらくすると、上座の発声に合わせて「めぇでたぁ〜めぇでぇたぁ〜のおおおぉ〜」と全員が唱和して、その後無礼講に移ります。
つまり、宴会が始まっても、「めでた」が出るまでは席を立って酒を注いでまわってはマナー違反になる訳です。「めでた」までは黙々と目の前の料理を食べ両隣の人と交流しますが、「めでた」の後は一気ににぎやかになります。
「めでためでたの若松さまよ・・・」という歌詞は共通する一方、高山と古川、萩原など地域によって節の取り方は違い、めでた伝承講座なども開かれています。
奥飛騨では「めでた」のマナーが厳格に守られていますが、若い人の間ではだんだん形骸化し、南飛騨では古式ゆかしい結婚式で見られる程度で、かなり廃れました。
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