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下呂市は夏秋トマトなどの高原野菜の産地です。4月から下呂温泉合掌村下で開かれるいで湯朝市にも、夏になるとさまざまな地元産の野菜が並びます。また、夏休みに入った7月と8月の週末の晩には、阿多野谷沿いでいで湯夜市も開催され、縁日気分を味わうことができます。 そして、8月はじめの3日間に行われる下呂温泉祭りでは、1日に威勢のいい龍神が火と共に舞い、2日に艶やかな芸妓みこしが練り歩き、クライマックスの3日には花火ミュージカルが下呂温泉の夜空に大輪の華を咲かせます。
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温泉街の阿多野谷沿いでは、7月中旬〜8月下旬の毎週土曜日夜7時〜10時に、いでゆ夜市が開催されます。会場の白鷺橋周辺は夕涼みがてら買い物を楽しむたくさんの観光客でにぎわいます。 もちろん飛騨の特産品、お土産から、夜店には欠かせないオモチャ、食べ物屋台まで、夏ならではの品々がリーズナブルな値段で提供されています。 樽酒がふるまわれたり、地元サンバチームのパレード、龍神太鼓の演奏などのアトラクションも用意されて、下呂温泉の夜市をいっそう盛り上げます。 |
8月1日、2日、3日には下呂温泉最大のイベント「下呂温泉まつり」が開かれます。
その初日を飾るのが、「龍神火祭り」です。威勢よく手筒花火が弾けるなか、大きなおわん型の御輿と、5頭の龍が勇壮に舞い、温泉街を駆け回ります。
下呂温泉の南の入口、帯雲橋の下に「椀貸せ淵」という伝説の場所があります。
その昔、龍神が棲んでいると伝えられる川の淵に村人が行き、祝い事に使う食器を貸して欲しい、とお願いすると、不思議なことに、翌日には立派なお椀が揃えて置いてありました。村人たちはありがたく使わせてもらい、きれいに洗って返すのがしきたりとなっていましたが、ある日、誤ってお椀を割ってしまい、そのまま黙って返したところ、二度とお椀を貸してくれなくなりました。
「龍神火祭り」はこの伝説をアレンジして、お椀を持って逃げる村人を、怒った龍が追いかけて取り戻す、というストーリーです。
「下呂温泉まつり」の2日目は、龍神火祭りと打って変わって華やかなみこしパレードです。下呂温泉の芸妓さんたちが担ぐ艶っぽい「芸妓みこし」と、地元のサンバチーム「サポゲイロ」のリズミカルなブラジルサンバが温泉街を練り歩きます。
一般募集の女性たちが担ぐ「湯の花みこし」も加わって、祭りを盛り上げます。観光客も参加できるのが、温泉街の中心にある白鷺橋を会場にして開催される「下呂おどり」。樽酒がふるまわれ、ほろ酔い気分で踊りに加われば、サービスの手ぬぐいとウチワをもらうことができます。
「下呂温泉まつり」のフィナーレを飾るのが、地元の人からリピーターにまで大人気の花火大会です。
飛騨川の河原から打ち上げられるおよそ2000発の打ち上げ花火と、16基のスターマインが温泉街の夜空を華やかに彩ります。 花火の打ち上げ場所が、温泉街の真ん中にあるため、観客席との距離が普通の花火大会より近く、山間や旅館の建物に反射する爆裂音が大迫力です。
会場は早くから人で埋まるので、なるべく早く出かけましょう。飛騨川にかかる下呂大橋は大混雑しますが、その下の河原が一番のビューポイントです。 自室の窓やお風呂から花火が眺められる旅館は、1年前から満室になるくらい人気があります。
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