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乗鞍岳の信州側登山口が乗鞍高原です。標高1200m〜1800mに高原地帯が広がり、原生林や白樺林、草原の中に点在する渓流や池をつないで、ハイキングコースやサイクリングロードが縦横に走っています。
乗鞍高原の過ごし方はアウトドアに尽きますが、多少のアップダウンがあっても険しい道はほとんどないので、体力と時間に合わせてどなたでも爽やかな高原の光と風を楽しむことができます。汗をかいた後には、濁り湯の温泉が待っています。
乗鞍高原の中心が鈴蘭です。国道158号線から上がって来たメインルートと、乗鞍山頂、白骨温泉、奈川・野麦峠に向かう道路の十字路にあたり、乗鞍高原観光センター、長野県乗鞍自然保護センター、立ち寄り温泉の湯けむり館が集まっています。
広い駐車場があって、信州側から乗鞍岳に行く場合は、乗鞍高原観光センター前からシャトルバスが発車します。
乗鞍高原観光センター 電話:(0263)93−2147
乗鞍高原のビジターセンターです。乗鞍岳火山の成り立ちから、動植物、乗鞍山麓に暮らしてきた人々の生活、乗鞍岳の登山史まで、幅広く紹介しています。
乗鞍岳登山や乗鞍高原トレッキングの前に訪ねて基礎知識を得てから歩くと、山歩きの楽しみ方が広がります。また、熊出没情報も提供しています。
9:00〜17:00 開館4月〜11月 休:水 無料 電話:(0263)93−2045
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乗鞍岳中腹から硫黄泉を引湯した、白い濁り湯が特徴の温泉です。木曽サワラをふんだんに使った山の湯らしい内湯もいいですが、なんといっても乗鞍岳を眺める露天風呂が最高です。乗鞍登山バスの発着所に隣接しているので、登山帰りに汗を流せます。
9:30〜20:00 休:第3火 700円
電話:(0263)93−2589 |
乗鞍高原の高台にあり、広大な敷地を占める国民休暇村です。
目の前は乗鞍高原スキー場で、休暇村ゲレンデやリフトもあり、1年を通してアウトドアスポーツの拠点になります。乗鞍高原の景勝地・牛留池へは駐車場から徒歩5分ほど、トレッキングで汗をかいたら、休暇村の乗鞍高原温泉館で、鉄分が多く、体がよく温まる炭酸泉を楽しむことができます。
電話:(0263)93−2304 立ち寄り温泉 500円
休暇村→一の瀬園地 1時間30分/一の瀬園地→休暇村 2時間 |
乗鞍高原の代表的なトレッキングコースが、休暇村乗鞍高原と一の瀬園地をつなぐ道です。道中には、乗鞍岳を映す牛留池や、乗鞍三滝のひとつ善五郎滝、日本一平の広い草原があります。
どちらをスタートにしてもぐるっと一周できますが、休暇村は高台に位置するので、鈴蘭に駐車してバスで休暇村まで上がり、牛留池、善五郎の滝、オルガン橋、白樺の径をつないで歩くと下り道になって比較的楽なコースです。
逆コースをとると登り道になります。また、一の瀬園地と休暇村をダイレクトにつなぐ「口笛の径」は、その名に反して結構な急坂が続き、登りに通ると体力を使います。
休暇村乗鞍高原から針葉樹林のなかを歩くと、5分ほどでぽっかりと開けた場所に出ます。展望東屋のある牛留池で、目の前に大雪渓が残る乗鞍岳が長々と横たわり、静かな湖面に逆さ乗鞍の絶景を映し出しています。
牛留池から30分ほど急坂を下り、小大野川に出ると幅広の滝が現れます。善五郎の滝と呼ばれ、昔、善五郎という猟師が滑り落ちたからついた名前だといわれます。
滝下流の丸い渕は、かつて善五郎の滝があった場所で、その豊富な水量によって岩盤が削られ、現在の場所まで後退していったものです。遊歩道の途中から滝見台へ立ち寄ると、滝と乗鞍岳を一望できます。
鈴蘭から休暇村への県道の途中に、善五郎の滝入口の駐車場があります。駐車場からは650mの遊歩道があり、善五郎の滝への近道です。
トレッキングコースをさらに30分ほど下っていくと、オルガン橋で渓流を渡ります。
あとは白樺林のゆるい下り道がずっと続く気持ちの良い白樺の径です。オルガン橋から30分ほどでゴールの一の瀬園地です。
乗鞍高原の南側に位置する一の瀬園地は、牧場の草原に渓流が流れる牧歌的な雰囲気の場所です。丘に登って見晴らす草原地帯は「日本一平」の名前で呼ばれており、乗鞍岳が残雪をたっぷりとつけた初夏の頃は、山麓の新緑とあいまって、日本離れした風景が広がります。
遊歩道を一の瀬野営場に向かって歩くと、静かなあざみ池が佇んでいます。
ネイチャープラザ一の瀬 電話:(0263)93−2926
乗鞍高原の南、野麦峠に続く松本市奈川地区につながるのが乗鞍林道奈川線。
その境は白樺峠と呼ばれており、山頂に湿原や小さな池があるほか、秋になるとタカの渡りを観察する場所としてバードウォッチャーで賑わいます。
峠から少し乗鞍高原側に下った場所からは、乗鞍岳と乗鞍高原の全容を眺めることができ、乗鞍高原で一番のビューポイントです。
乗鞍高原から蛭窪トンネルをはさんだ北側、湯川の峡谷に寄り添うように温泉宿が並ぶ秘湯が白骨温泉です。不便な場所ながら、白い濁り湯は「3日入れば3年風邪をひかない」と謳われるほど効能が高く、多くの人々を引き付けています。
有名な「泡の湯地区」など3軒の旅館がある高台の泡の湯地区と、湯川峡谷に8軒の旅館が並ぶ白骨地区に分かれています。白骨地区には谷底の公共露天風呂や、数軒のお土産店、食事処兼立ち寄り湯などがあります。また、人気の旅館の日帰り入浴は、時間などに制限があるので、あらかじめ調べた方がよいでしょう。
白骨温泉観光案内所 電話:(0263)93−3251
国道158号線が走る梓川上流の山峡は、ほとんど平地がない険しい山道です。そこにわずかに開けた集落が梓川最上流の沢渡地区。上高地へ向かう際の駐車場とシャトルバス乗換場所として知られています。
かつては、周囲に名だたる温泉地が集まりながら、沢渡は温泉がありませんでした。平成9年の安房トンネル開通にあたり、掘削工事中に湧き出した大量の温泉を引湯して生まれたのがさわんど温泉で、6軒の温泉旅館・ホテルのほか、バス待ち時間や山帰りに利用できる立ち寄り湯、足湯などが出来ています。
さわんど温泉観光組合 電話:(0263)93−1800
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