Panorama飛騨 飛騨路と北アルプスの絶景地ガイド

 
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富士見台高原


 富士見台高原(1739m)は、中津川市の北東、馬籠宿の近くにあります。
 中央アルプスの南端にそびえる恵那山に続く高原台地状の稜線で、背の低いチシマザサの草原が一面に広がり、のびやかな風景の向こうに、御嶽山、中央アルプス、南アルプスの360度のパノラマが展開する日本屈指の絶景ポイントです。
 なお、富士山は南アルプスに隠れてしまい、見ることはできません。ここが山伏岳と呼ばれていた明治初年、富士講の行者が遥拝所を設け、「富士が見たい」という願望から「富士見台」となったそうです。

 登山口は岐阜・長野県境の神坂峠(1576m)。古代東山道の難所であり、ヤマトタケルの東征にまつわる神話の舞台ですが、現在は舗装道路が通じているため、富士見台は手軽なハイキングコースとして親しまれています。頂上から北方へ縦走すれば、4q先の南沢山(1564m)まで、約1000haにも及ぶ大草原が延々と連なります。

神坂峠→30分→富士見台 富士見台→30分→萬岳荘を経て神坂峠

 国道19号線沖田交差点から東に入り、馬籠宿への道を分け、中津川温泉クアリゾート湯舟沢をすぎると、車道は狭くなって、霧ヶ原集落、けやき平キャンプ場と、九十九折を繰り返しながら高度を上げていきます。
 途中、千数百年にわたって旅人の喉をうるおしてきた名水「強清水」の駐車場、ここに車を止めて登山道を歩く人もあります。車道は傾斜がきつくなり、登山道を縫うようにグネグネと上ります。谷は深く切れ落ち、対向車との擦れ違いが困難な場所も多いため、交通安全に注意して進むと、県境の神坂峠(1576m)に到着します。
駐車ポイントは、 神坂峠から長野県側の山小屋・萬岳荘の間に数ヶ所あります。


 神坂峠から少し上がると、樹林に囲まれた「神坂峠遺跡」の石碑が立っています。
 古代東山道は、畿内と関東・東北の各国府を結ぶ幹線道路で、美濃国と信濃国の間には神坂峠が立ちはだかり、難所として恐れられていました。「日本書紀」には、ヤマトタケルが東征の帰路に山の神に苦しめられた話があり、峠から古代の鏡、刀剣、勾玉、須恵器など祭祀で使用された道具が発掘されています。
 のちに、険しすぎる神坂峠を避けて、木曽谷を迂回する中山道が整備されましたが、国道19号線やJR中央本線は中山道沿いを、中央自動車道や中央新幹線リニア計画は古代東山道に沿っているのは面白い一致です。

 稜線をトラバース気味に樹林帯を進むと、やがて目の前が開けて一面のチシマザサの草原が広がります。長野県側から上がってきた登山道は萬岳荘からのもので、ぐるりと周遊して神坂峠に戻ることができます。


 草原のなかを歩いて行くと、まばらな樹林を背景に、可愛らしいログハウスが2棟建っており、岐阜県側の山小屋・神坂小屋です。大草原の小さな家のような雰囲気です。
 ここからわずかの登りで、高原台地にぽこっと頭をもたげた富士見台の山頂に到着します。振り返ると恵那山が巨体を横たえ、眼下には中央自動車道を走る車が小さく見えて、その向こうに中津川市から恵那市にかけての市街地が広がります。
 東側は伊那谷を挟んで南アルプスの峰々が延々と連なり、北は中央アルプス、そして孤高の御嶽山、乗鞍岳、北アルプス穂高連峰が三重連で続く絶景地です。



富士見台→1時間→横川山 横川山→1時間→富士見台

 1時間足らずで登れてしまう富士見台で物足りない場合は、北方に広がる大草原を縦走すること約3kmで横川山、さらに足を延ばすと南沢山までプロムナードが続きます。
 富士見台の頂上から中央アルプスと御嶽山を正面に向かい、高度を下げると樹林をくぐり、池塘がいくつか点在する小さな高層湿原が現れます。池をすぎると再び大草原が続き、登山者でにぎわう富士見台山頂から一転して、すれ違う人もいない静寂の空間が広がっています。

 急な坂道を下ると、湿気が多い苔むした谷に出ます。「横川の名水」とありますが、立ち入り禁止にされています。再び登り返すと、横川山の山頂でベンチがあります。
この1km先の南沢山まで草原は伸び、登山道は長野県飯田市清内路まで続きますが、富士見台へ引き返す時間をみる必要があります。
 なお、富士見台から横川山、南沢山までの広い草原には隠れる場所がないため、雷雨が襲ってきた場合に落雷に遭う可能性があります。天気の変化には十分気を付けて歩きましょう。


萬岳荘

 富士見台の長野県側にあり、長野県阿智村と岐阜県中津川市が共同で管理・運営する山小屋です。山小屋といってもログハウス造り3階建ての立派な建物で、恵那山登山の基地として、宿泊、休憩、軽食ができます。

4月下旬〜11月中旬 宿泊3,000円(素泊まり)
電話(0265)44-2311(ヘブンスそのはら)


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