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寺田小屋山(1505m)は、乗政川の上流に白草山と肩を並べてそびえ、山頂が尖ったピラミタルな山容を見せています。御嶽山を真正面に眺める展望の山です。
林道が頂上の下まで延びていることから、近くの白草山や小秀山よりも大幅に所要時間が短く、林道歩きを含めても1時間ちょっとで登頂が可能です。
しかし、手応えのなさが災いしてか、隣にある人気の山々に比べて登る人は少なく、静かな山頂を楽しむことができます。さっと山登りをして、午後は下呂温泉周辺の観光に、といったプランも考えてみてはいかがでしょうか。
林道ゲート→寺田小屋山 約1時間15分/寺田小屋山→林道ゲート 約45分 |
駐車スペースから治山林道を1.7km、30分ほどかけて歩くと、林道の脇に擁壁を削って作られた狭い道が延びています。看板もあるので分かりやすい登山口です。
はじめはヒノキの植林帯をトラバース気味に斜めに登っていきます。道幅も広く、迷うところはありません。途中に古い木橋が2箇所崩落していますが、その脇を問題なく通過できます。最初に出会う曲がり角には標高1200mのしるしがあります。
残りあと300mで植林帯と雑木林が交互に入れ替わる斜面をトラバース気味に高度を稼いでいくと、やがて、苔むした石がごろごろする直登に変わります。
ひと登りで潅木帯のトンネルに入り、頭上には笹原に枯れ木が太陽を反射して白く光っているのが見えます。
笹原の斜面に出ると、頂上まではあと10分、ひとがんばりで鉄塔跡のコンクリート基礎が残ったピークに到着します。振り返れば、大きく御嶽山が裾野を延ばしてそびえ、その奥に乗鞍岳が遠く見えて思わず歓声が上がります。
南には白草山と、その頂上越しに小秀山の山並みがあり、足元に黒谷口の駐車場に止まった白草山の登山者の車を見下ろしますが、こちらは他に登山者の姿もなく、静かな山頂です。
寺田小屋山は2つのピークを持つ双耳峰で、笹原の稜線を行けば隣の最高峰に着きます。こちらには、かつて通信用のアンテナがあった石組みの土台があり、広い頂上になっています。
国道257号線の宮地交差点から、乗政川を遡って、乗政温泉や乗政キャンプ場をすぎ、ヘアピンカーブの狭い車道を登っていくと、広域基幹林道三叉路に出ます。
よく整備された舗装林道を「萩原方面」の標識に従って左折し、そのまま進んでいくと、工事通行止めの場所に突き当たります。ここが白草山登山口です。
寺田小屋山に向かう場合は、三本に分かれた林道のうち、上方へ向かう治山林道に入ります。やや狭い舗装林道で高度を上げていくと、正面に寺田小屋山の山頂部が手の届きそうな近さで見えてきます。
谷を渡る橋にゲートがかかり、駐車スペースがあるので、ここから歩きます。
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