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国見山(1311m)は高山市丹生川町と上宝町にまたがります。
この山は、岐阜百山に数えられながらも、アプローチの遠さからか、一般的に知られてはいません。しかし、高原川の谷を挟んで、北アルプス笠ヶ岳や穂高連峰を真正面から眺める展望台で、駒鼻峠の登山口から1時間足らずで登頂できるとあって、もっと登られてもいい山です。
登山口の駒鼻峠はすでに標高1000m、正面に北アルプスの峰々が並んでいるはずですが、樹林に遮られて見ることはできません。切り通しになった峠の頂上は狭く、駐車スペースが少ないので、少し離れた場所の路肩に駐車します。
秋には紅葉が素晴らしい雑木林に、一面のクマザサが生い茂る急斜面に、最近になって地元有志が整備した登山道が刈り払いされています。のっけから息もつかさぬ急登ですが、落葉が堆積してふかふかになった山道を、山頂までほんの少しの辛抱だとがまんして歩きます。歩くというより、手前の木につかまって体を引き上げる感じで、帰りはあっという間ですが、とにかく滑って転ばないように注意が必要です。
いったん尾根道に出て、左から来た尾根と合流すると、ようやく山頂に辿りつきます。
雑木林に囲まれた平凡な里山ですが、東側が切り開かれて展望台になっており、ここからはあっと息を呑むような迫力ある北アルプスのパノラマを一望することができます。
高山市街から平湯温泉方面へは国道158号線の町方交差点を右折しますが、そのまま直進すると、道は小八賀川の谷間を離れて山間地に入り、恵比須トンネルをくぐって荒城川の上流部、折敷地地区に出ます。
三叉路を左折して荒木川沿いに下り、森部地区で県道古川鼠餅線に入って森部川を遡ると、最奥の呂瀬金山地区を経て旧ロッセスキー場の跡地に出ます。スキー場跡からきれいなピラミッド型に見える鋭峰が国見山です。舗装道路ながら狭い峠道をぐねぐね上ると、駒鼻峠の頂上に出ます。
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