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飛騨市河合町・宮川町は飛騨の最北部、富山県境の豪雪地帯にあります。
国道360号線とJR高山本線が宮川に沿って走り、富山県へ抜けていきます。
冬、飛騨の南端では雪がほとんど積もっていなくても、北上するに従って路傍に増えていき、高山では一面の雪景色になります。さらに、古川で屋根の雪下ろしを見るようになり、国道41号線を離れて河合町に入ると、どかんと豪雪地帯になって、屋根近くまで2〜3m以上積もった雪の壁の間を車が走ります。
飛騨の中でもとりわけ山深く、幹線道路から離れていることもあって、秘境の雰囲気が漂います。最近では、天生県立自然公園の天生湿原や、ニコイ高原の池ヶ原湿原が整備され、宮川町独特の板倉が並ぶ棚田風景も有名になってきました。
豪雪を逆手に取って夏まで巨大なドームで雪を保存し、都会のイベントに出前したり、特産品の雪中酒を販売するユニークな取り組みも行われています。
白川村との境、標高1200mの天生峠一帯には、ブナの森に囲まれた高層湿原が広がっています。天生県立自然公園の天生湿原は、春〜夏は水芭蕉やニッコウキスゲ、ワタスゲの花が咲き、秋にはブナ林の紅葉が訪れる人の目を楽しませます。
国道360号線沿いには天生の木滝、中滝の瀑布もあって見どころは多いのですが、狭いヘアピンカーブが連続し、1年の大半が積雪か災害通行止めという酷道です。
河合町の村の中心部にある健康増進施設。
地下深くの岩盤から湧き出る岩清水を利用した健康湯、食堂などがあります。
10時〜21時 休:木曜 400円 (0577)65−2180
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河合町稲越にある穴場のスキー場です。
ここでは、他のゲレンデではまず見ることのできない色々なタイプのスキーを持ち込んで、ノルディックやクロカンや山スキーの練習をしたり、滑りを楽しんでいる人を見ることができ、マニアックな雰囲気があります。
食堂の安さとボリュームも、気さくなおばちゃんたちも飛騨かわいスキー場ならでは。まったりした時間が過ごせます。
(0577)65−2903 |
宮川町種蔵地区の棚田には、独特の板倉が立ち並んでいます。
これは、江戸時代、寒冷地で農作物の栽培が難しかったこの地で、飢饉の際に翌年の種籾まで食べてしまうことがないように、作物の種を備蓄するための倉庫です。
そのため、飢饉の年でもこの村では餓死者が出なかったといいます。
ニコイ高原は、数河流葉県立自然公園の第一種特別保護区に指定された自然境。
数河高原の北にありますが、飛騨市宮川町からアクセスします。細い山道をうねうねと走り、ダートの林道を経てようやく辿り着く、標高1000mの別天地です。
ニコイ高原という本州らしくない地名から、かつてアイヌ系先住民の集落があったとも言われます。戦後は開拓地となり、観光開発も行われましたが、ほどなく中断して豊かな自然のまま残されました。
「飛騨の尾瀬」と呼ばれる水芭蕉の花咲く湿原や、幻のニコイ大滝、幻の大鍾乳洞など、秘境と呼ばれるにふさわしい場所です。
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奥飛騨の山々に囲まれた標高1000mの盆地に、約40万株もの水芭蕉、リュウキンカの花が咲く池ヶ原湿原が広がります。広さは約5ヘクタール、「飛騨の尾瀬」と呼ばれています。
白樺林と湿原を蛇行して流れる清らかな水には岩魚が泳ぎ、木道が湿原を横断するように伸びています。
湿原の全景を望む丸山は、江戸時代の角川地震で一夜にして隆起した山で、一周する遊歩道があります。
毎年、4月下旬から5月上旬にかけての花のシーズンには、多くのハイカーが訪れます。 |
ニコイ高原の渓流を集めて落下するニコイ大滝は、落差120mと岐阜県随一の名瀑なのに、ほとんど存在の知られていない幻の滝になっています。
約30年前、観光開発のために架けられた鉄筋の滝見橋がありますが、その後放置され、ニコイ大滝の真正面にありながら、橋につながる道がない、という不思議な場所になっています。林道からニコイ大滝に入る目印も不明確です。
さらに、近くには自然のまま残された鍾乳洞もあるといいます。
天然温泉と、温泉に併設されたまんが専門の図書館で、宿泊施設もあります。
まんがの数は約3万5千冊、靴を脱いで、座りながら、ごろごろしながらまんがを楽しみ、疲れたら温泉で頭と体をリラックスできるユニークな施設です。
10時〜21時 休:木曜 共通800円 (0577)62−3259
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