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飛騨市神岡町には、いわゆる高山ラーメンとは一線を画した「飛騨神岡中華そば」があります。神岡鉱山の労働者に愛されたラーメンで、独自の進化を遂げてきました。 高山の中華そばが鶏ガラスープなのに対して、神岡では牛骨スープを使い、スープとタレは注文を受けてから丼の中で合わせる、などの違いがあるといいます。ラーメンブームに乗ってこってり化が進む高山ラーメンとは異なり、もっとシンプルで薄口の、昔ながらの中華そばです。
トンチャンは、神岡を中心に北飛騨から南飛騨、名古屋の辺りまで広く食されるスタミナ郷土料理。いわゆるホルモンのことで、豚の臓物を味噌、醤油、ニンニクなどのタレで味付けしてキャベツと一緒に蒸し焼きします。
トンチャンのルーツは韓国料理のようです。韓国では内臓のことを「テチャン」と呼び、関西にある「こてっちゃん」の商品名もそこから来たものでしょう。豚の臓物なので「トンチャン」になったものと思われます。
戦前から戦争中にかけて、飛騨地方にも神岡鉱山などの労働者として多くの朝鮮人が送り込まれました。その人たちが残した料理ともいえます。
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