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飛騨萩原には樹齢百年を超える桜の古木が多く、見事な1本桜の巨樹が点在しています。同じ飛騨でも、臥龍桜や荘川桜のような際立って古い桜がありますが、萩原ほど地域にまとまって存在する場所も珍しく、人々に愛されてきたことがわかります。
なかでも、四美地区に点在するしだれ桜は、100年前に同じ桜から株分けされた姉妹桜です。現在では、これらの桜を結んで「桜めぐり」コースがつくられ、ライトアップも行われています。
いまや萩原の桜めぐりの代表格になったしだれ桜です。
樹齢は約100年、養蚕の行商を生業にしていた岩太郎という方が、現在の高山市朝日町のしだれ桜から株分けして自宅裏の土手に植樹したことから、岩太郎の桜という名があります。カタクリ群落が咲く土手から道路に向けて覆いかぶさるように花が垂れているのが特徴で、花のシャワーがふりそそぐようです。
駐車場はありません。ライトアップ桜。
飛騨川温泉しみずの湯に向かう道沿いにある神社のしだれ桜です。
樹齢は約150年、岩太郎の桜の姉妹桜です。参道の石段に覆いかぶさるように花のシャワーがふりそそぎます。地元の方によりバザーが開催され、駐車場もあるので桜めぐりのスタートによいでしょう。
ライトアップ桜。
四美地区と隣り合わせの尾崎地区にある浄土真宗のお寺の境内桜です。
樹齢は約350年で萩原町の桜では最も古い木のひとつです。品のあるしだれ桜で、期間中はお釈迦様の誕生日を祝う花祭りも開催されており、境内の参道はさながら桜のトンネルのようです。山門前には薄墨桜もあります。
駐車場あり。ライトアップ桜。
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四美地区と飛騨川をはさんだ対岸にある宮田地区の浄土真宗のお寺で、岩太郎の姉妹桜です。
樹齢は約100年、お寺が現在地に移転してきた際に、植樹されたものです。 |
羽根地区の山際の高台に、築400年という国指定重要文化財の古民家・都筑家があります。同家の庭にある桜の古木が宮谷の桜と呼ばれ、水を張った田んぼに映る様子は幻想的で、特にライトアップされて映りこむ桜は、深い水中に引き込まれるかのような凄みがあります。
宮谷の桜から北に歩くと、眺めの良い薬師堂農村公園にも桜の大木が多く、地元の花見ポイントになっています。駐車場あり。どちらもライトアップ桜。
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薬師平公園から県道に下った近くに、白山公園という小園地があります。江戸時代に白山神社があり、桜の名所であったようですが、水害によって境内が流され、大きな桜の木だけが残りました。
樹齢は200年超、「世の中定めの桜」と呼ばれ、稲作の出来を占ったと伝わります。ライトアップ桜。 |
羽根地区から飛騨川をはさんだ対岸には、河川敷に飛騨川公園があります。
広々とした芝生広場に200本を超える桜並木が続き、お弁当を広げて花見をする家族連れやグループで賑わいます。
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