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犬山市は愛知県の北西部、木曽川をはさんで岐阜県と向かい合う城下町です。
古代から木曽川を渡る戦略上の要所として城が築かれ、戦国時代には合戦の舞台となりました。江戸時代には、尾張藩領ながら徳川家老の成瀬家が城持ちを許され、なんと平成16年まで、現存する国内最古の犬山城は、成瀬家が個人所有していました。
そんな歴史を感じさせる犬山には、犬山モンキーパーク、博物館明治村、リトルワールドといった文化テーマパークも集まって、名古屋市郊外きっての観光地として賑わいを見せています。
犬山城は天文6年(1537)、織田信長の叔父・織田信康によって築城され、その後、羽柴秀吉が入城して徳川家康と直接対決した小牧長久手の戦い(1584)など、3度の合戦で落城の憂き目に合いながらも、現在まで当時の建物が残されています。
現存する天守閣としては日本最古のもので、国宝に指定されています。
江戸時代には、尾張藩家老の成瀬正成が城持ちを許され、以降、明治維新まで続きますが、廃藩置県により一旦は愛知県所有になりました。しかし、明治24年の濃尾地震をきっかけに成瀬家が修復工事を行い、最近の平成16年まで日本唯一の個人所有の城でした。現在は財団法人が管理を行っています。
歴代城主の肖像画の飾られた天守閣最上階からは、城下町をはじめ、足元を流れる木曽川や、川向の岐阜県各務原市の街並みを一望できます。
9:00〜17:00 無休 500円 電話:(0568)61−1711
犬山城の中腹にある針綱神社は、延喜式に名が見え、古来より尾張五社のひとつ、犬山城主・成瀬家の鎮守として崇敬を集めてきました。
毎年4月第1土曜・日曜に挙行される犬山祭りは針綱神社の例祭で、13両の華麗な山車が市内を巡幸し、からくり人形が上演されます。
犬山城に続く本町通りは、江戸時代に商人町として整備された街並みで、その外周をお堀が巡る「総構え」という城下町の造りをしていました。
現在でも、古い町家造りの商家が並び、犬山祭りの屋台蔵や資料館などが点在しています。お土産や食べ歩きの店もあり、犬山城と合わせた街歩きが楽しい通りです。
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犬山城の南、城下町の入口にあるお城をイメージした建物で、犬山市の文化財や歴史、産業に関する資料を展示しています。
現在はリニューアルに伴う休館中。 |
犬山城と共通券になった施設で、文化史料館の向かいにあります。
犬山祭りの山車で上演されるからくり人形を展示しており、時間によって実演もあります。館内には人形師の玉屋庄兵衛氏の工房も再現されています。
9:00〜17:00 無休 100円 電話:(0568)61−3932
犬山祭りで曳きまわされる13両の山車のうち、4両を展示しています。
山車は提灯のないものが、昼間の巡幸を表したもので、提灯の飾られた山車は宵祭りの様子を表しています。館内は定期的に照明が暗くなり、提灯に明かりが入れられて幻想的な宵祭りの雰囲気を体験できます。
なお、「どんでん館」のどんでんとは、城下町の狭い辻を豪快に方向転換するさまを呼ぶ言葉です。犬山の城下町や祭りに関する資料、ジオラマも展示されています。
9:00〜17:00 無休 200円 電話:(0568)65−1728
江戸時代末期に建てられた呉服商の町家で、犬山市が整備し、公開しています。
屋根はゆるやかなカーブを描いたむくり屋根という形式で、犬山市では唯一現存するもの、商人の財力を表しているといいます。間口は狭く、奥行きが長い「うなぎの寝床」という町家独特の造りをしており、中庭をはさんで隠居屋敷と土蔵が並びます。
9:00〜17:00 無休 無料 電話:(0568)65−3444
犬山城の東にある日本庭園です。園内には、織田信長の実弟で利休門下七哲のひとりに数えられる茶の湯の大家・織田有楽斎が建てた国宝の茶室・如庵、国指定重要文化財の書院などの建物があります。
9:00〜17:00 無休 1000円 電話:(0568)61−4608
木曽川畔の丘陵地帯に広がるレジャーランドです。
30種類の乗り物が揃った遊園地のモンキーパークと、京都霊長類研究所直属の動物園から成り、動物園では世界の猿ばかり100種類1000頭以上を飼育、展示、研究しています。隣接する「猿山」では、冬になるとニホンザルが暖を取るために焚火に集まり、焼き芋を食べるという習性があり、風物詩にもなっています。
10:00〜17:00 無休 1600円 電話:(0568)61−2327
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