Panorama飛騨 飛騨路と北アルプスの絶景地ガイド

 
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岐阜市



 岐阜県の県都・岐阜市は、清流長良川に寄り添う町。白山山系を源流とする長良川が、中山間地を流れ下り、広大な濃尾平野と出会う場所に位置します。
 戦国時代、織田信長は金華山を気に入り、中国の故事に倣って地名を「岐阜」と改めました。この地で「天下布武」を宣言した信長は、岐阜で斬新な都市づくりを行い、キリスト教宣教師が「バビロンに匹敵する」と驚嘆したほどの繁栄を見せました。

 岐阜市観光の中心は、織田信長の居城であった金華山岐阜城と、山麓の岐阜公園一帯です。緑豊かな照葉樹林の原生林に包まれた金華山は自然の宝庫、その山頂に復元された岐阜城天守閣へはロープウェイで上ります。
 金華山の麓を流れる長良川畔には江戸時代の面影を残す問屋町の静かな街並みが残り、夜になると鵜飼のかがり火が川面を赤々と照らして幻想的な光景です。

岐阜城

 標高360mの金華山山頂にある名城です。織田信長が天下取りの拠点とし、3階建ての天守閣には「天下布武」の額が掲げられています。金華山の標高は低いですが、濃尾平野から突然切り立った断崖状の山であるため、意外な高度感があります。
 望楼からの眺めは信長でなくても気宇壮大になるもので、眼下には長良川に寄り添う岐阜の町、はるかに日本アルプス、御嶽山の山並みから、木曽川の向こうに濃尾平野が広がります。西方にそびえる伊吹山と養老山地の合間には関ヶ原の回廊が窪んで、ここが日本の東西回廊を押さえる要衝の地であることが見て取れます。
 昭和31年に復元された天守閣は歴史資料館になっており、天守閣の外にも武器庫を復元した資料館を併設しています。

8:30〜17:30(季節変動あり) 無休 200円 電話:(058)263−4853

岐阜城と織田信長

 岐阜城は建仁元年(1201)に二階堂行政が築き、当時は稲葉山城と呼ばれていました。戦国時代、斉藤道三は、油商人から下克上で武家の名門土岐氏を追い落とし、稲葉山城を居城に「国盗り物語」の夢を叶えます。しかし死後に息子の斉藤龍興と娘婿の織田信長が争い、美濃は信長の手に落ちました。

 織田信長は、稲葉山からの眺めが気に入り、この地で武力による乱世の統一「天下布武」を宣言します。はじめに城下町「井の口」の地名を中国の故事にならって「岐阜」と改めました。岐阜の「岐」は、中国岐山から取り、古代周王朝が始まった土地から、天下統一の拠点を意味するもので、「阜」は、中国曲阜から取り、儒教の総本山、孔子の故郷である土地から、平和な時代が来たときには学問の中心地になることを目指したものです。居城のある稲葉山は、金華山と改められました。

 金華山には幾つもの豪華な館が立ち並び、岐阜の城下町には「楽市楽座」の自由市場が許可されて全国から商人たちが集まります。その様子はキリスト教宣教師ルイス・フロイスの報告書に「岐阜のにぎわいはバビロンに匹敵する」とまで言わせました。織田信長は商人を優遇して資金力と情報力を得て、全国制覇へ乗り出します。
 信長没後の岐阜城は、難攻不落と称されながら、小牧長久手の戦いと関ヶ原の戦いにおいて相次いで落城した悲劇の城でした。江戸時代に入ると、山麓の岐阜町は尾張藩直轄の商人町になり、岐阜城は破却されました。

岐阜城金華山ロープウェイ
 金華山の山麓岐阜公園と山頂を結ぶ、中間に支柱がないノンスパン型ロープウェイです。
 全面ガラス張りで眺めがよく、発車と同時にするするとかなりの急角度で金華山の険しい斜面の上を上っていきます。運転は15分おき、夏には夜景鑑賞運転が行われます。

8:00〜18:00 無休 往復1100円(片道600円) 電話:(058)262−6784

金華山展望台

 ロープウェイ駅から岐阜城へ続く険しい尾根道の途中にある3階建ての展望台で、レストランになっています。屋上テラスからの眺めはまさに360度の大パノラマで、夏の夜には展望ビアガーデンがオープンして、宝石をちりばめたような濃尾平野の夜景を眺めながら、生ビールが楽しめます。

金華山リス村
 ロープウェイ駅のすぐ横にあるリスの飼育施設。
 鋭い歯でケガをしないように分厚い手袋をして、餌のヒマワリの種をもらって、大きなゲージの中に入ると、わらわらとたくさんのリスたちが集まってきます。

8:30〜17:00 無休 200円 電話:(058)262−6784

岐阜公園

 金華山の山麓にある緑豊かな都市公園です。かつての織田信長の居館跡に作られたもので、園内には巨大な石組みや信長の庭などが発掘、展示されています。
 明治時代に近代都市公園としてオープンした岐阜公園では、自由民権運動の指導者であった板垣退助が遊説中に暴漢に襲われ、「板垣死すとも自由は死せず」という有名な台詞を叫んでいます。
 現在は、中国杭州市との友好庭園や、金華山山頂に通じるロープウェイ駅のほか、東山美術館、岐阜市歴史博物館、名和昆虫博物館などの文化施設があります。

杭州友好庭園

 岐阜公園から、金華山トンネルをはさんで北側にある中国庭園です。
 中国風の塀と門に囲まれた庭園内には、岐阜市と友好姉妹都市を結んでいる中国杭州市の観光地・西湖を模した池があり、三潭印月など西湖の名勝を再現した島や東屋があります。
 園内には、「日中不再戦の碑」が建ち、悲惨な戦争が二度と起こらないように祈りを込めた碑文が中国の西湖畔にもあります。

岐阜市歴史博物館

 岐阜公園の南部にある歴史博物館です。織田信長と信長統治時代の岐阜の町について詳しい解説が行われており、常設展示コーナーには、実物大のジオラマで再現された戦国時代の街並みがあって、商人や武士、キリスト教宣教師たちの像に混じって街並みに入り込むことができます。映画村を小さくしたようなものですが、時代考証がしっかりしているだけに、かなりリアルなつくりになっています。

9:00〜17:00 休:月、年末年始 300円 電話:(058)265−0010

名和昆虫博物館
 岐阜市歴史博物館に隣接する昆虫博物館です。
 名和博士は、明治時代に岐阜県で新種の蝶ギフチョウを発見しました。館内には、名和家が収集してきた世界中の昆虫標本のほか、ギフチョウの飼育施設などもあって、虫好きにはたまらない博物館です。
 こじんまりとした古い洋館も、宮崎アニメに出てきそうな雰囲気があります。

10:00〜17:00 休:木、年末年始 500円 電話:(058)263−0038

正法寺岐阜大仏

 岐阜公園から道路をはさんで建つ3階建ての大仏殿があります。
 日本の寺院らしくない、エキゾチックな建築ですが、正法寺が中国禅宗の流れを汲む黄檗宗万福寺の末寺によるためかもしれません。岐阜大仏は、全国的には有名とはいえませんが、奈良、鎌倉に次ぐ「日本三大仏」と自称しています。
 大仏殿に入ると、高さ13mの大仏が屋根に支えて、窮屈そうに前かがみ気味で鎮座しており、かなり迫力があります。江戸時代のものですが、乾漆仏といって、大きな竹籠を編んで大仏の形を作り、写経した紙を貼り付け、その上を金箔で被った、いわば「はりぼて」の仏像です。
 江戸時代から昭和初期にかけて、全国で乾漆仏が大ブームとなり、万博にも大仏が出品されたといいますが、戦後にはすっかり忘れられた存在となりました。岐阜大仏が現存する最古・最大のものだといわれます。

9:00〜17:00 無休 200円 電話:(058)264−2760

川原町

 岐阜公園から長良川畔に出ると、鵜飼観覧船乗り場があります。鵜飼観覧の和船が川面に係留されているのを見て、左に進むと、ホテル十八楼から奥に向かって、町家造りの商家が軒を連ねる風情ある街並み・川原町が続いています。
 江戸時代には尾張藩直轄の商人町として、長良川の河港から陸揚げされる郡上の木材や美濃和紙、関刃物などの特産品の商いで栄えました。


 明治時代の濃尾大震災や、第二次大戦中の岐阜空襲の被害を免れたほか、市中心部を守る堤防の外側に位置する堤外地で、都市計画が難しかったことなどが幸いして、奇跡的に古い街並みが残されました。
 現在では観光地化がぽつぽつと始まり、雰囲気のある和風カフェやレストラン、和風雑貨の店なども出来ています。黒壁土蔵が延びる路地の向こうには明るい芝生広場があって、岐阜公園と連絡しています。


長良川の鵜飼

 全国に伝わる鵜飼漁の中で、最も有名なものが長良川の鵜飼です。野生の鵜が魚を丸呑みにする習性を利用して、鵜匠が巧みに鵜を操り、魚を捕える鵜飼漁は1300年の歴史があります。
 岐阜を領有した織田信長が鵜飼を保護し、江戸時代には、尾張徳川家から将軍家へ長良川の鮎寿司が献上されました。そのため、名古屋と岐阜を結ぶ街道は「御寿司街道」とも呼ばれています。現在は、鵜匠は「宮内庁式部職」という世襲の公務員です。
 毎年5月11日から10月15日まで、中秋の名月と増水時を除く期間中、漆黒の闇に赤々と燃える篝火を川面に映し、鵜匠と鵜が一体となって繰り広げる鵜飼は、千古の昔にタイムスリップしたような幽玄の世界へと誘います。

鵜飼い観覧船事務所 電話:(058)262−0104

長良川うかいミュージアム

 長良川の北岸、鵜匠の家が集まる鵜飼屋地区に、平成24年(2012)オープンした新しいミュージアムです。1300年を超す歴史を持ち、長良川の自然と共に暮らす人々の文化遺産である鵜飼い文化を、迫力ある映像とジオラマ展示によって紹介します。
 2階のミュージアム入口にある景観ラウンジからは、金華山と長良川をゆったり眺めるベッド型のソファが置かれ、ぜいたくな気分を味わえます。1階にはミュージアムショップとカフェが併設されています。

9:00〜19:00(鵜飼期間外17:00まで) 500円 休:鵜飼期間中無休、期間外は火
電話:(058)210−1555

岐阜シティタワー43

 岐阜市の新しい顔が、JR岐阜駅前にできた高層ビル・岐阜シティタワー43です。
 岐阜駅からウッドデッキで連絡しており、商業エリアやレストラン街、マンションが入居しています。最上階には無料の展望台と、夜景を眺めながらお酒が楽しめるバーがあります。市内の眺めはもとより、足元から発着する列車などを楽しむことができます。

10:00〜23:00 不定休 無料 電話:(058)213−5043


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