|
|
合掌造りで有名な世界遺産・白川郷には、日本有数の大自然が残されています。白山国立公園です。
荻町合掌集落から国道156号線を南へ10km、庄川の支流・大白川に沿って県道白山公園線を13km走ると、日本三霊山のひとつ白山の懐に抱かれた1軒宿の大白川温泉があります。
湧き出す温泉成分によってエメラルド色に輝く白水湖と、湖水を見渡すワイルドな露天風呂、落差72mの大断崖に掛かる白水の滝などの見どころがありますが、なかでも、大白川の魅力は見事なブナの森です。
巨大な樹木が生い茂り、生命力あふれる原始の自然に圧倒されるおすすめの場所です。 |
白山(2702m)は富士山、立山と並び日本三霊山のひとつに数えられる名峰です。
御前峰、大汝峰、剣ヶ峰の三主峰がそびえる山頂部には、翠ヶ池をはじめとする7つの火口湖、弥陀ヶ原や清浄ヶ原などのお花畑が広がります。日本海の季節風がもたらす豪雪が万年雪となって残り、遠くから見てもすぐ白山と分かる秀麗な山容は、古くから「しらやま」「越のしらね」と呼ばれて信仰の対象となりました。
現在、飛騨側からは一般ルートとして平瀬口があり、大白川温泉から4時間で登ることができます。緑豊かなブナ林を抜け、大倉山、カンクラ大雪渓を経て、高山植物が咲き乱れる弥陀ヶ原、室堂に達します。遠く北アルプスの眺めを背に、眼下に白水湖が広がる展望ルートです。
大白川温泉の手前、白水滝園地の周辺は自然の密度に圧倒される場所です。
ひと抱え以上あるようなブナの巨木が茂る森には、原始の生命力があふれています。パワースポットとしておすすめです。
|
白山から流れる水を集め、一気に72mの溶岩壁を落下します。
硫黄分を含む滝の水が乳白色に濁るため、白水滝の名があり、白川郷の由来にもなりました。観瀑台に立つと、断崖絶壁の向こうに落ち口から滝壺まで滝の全貌を望みます。
春から秋まで、いつ来ても美しい眺めですが、特におすすめは、ブナ林が紅葉に包まれる秋です。
すぐ上流に白水湖があるなど、日光中禅寺湖と華厳の滝によく似ていますが、こちらの方がずっと自然と一体感があります。 |
ところで、白水滝は日本三名瀑の候補にも上がったのだそうです。
しかし、上流に大白川ダムによる白水湖ができてしまい、その水量調節の影響を受けるため、日本名瀑百選からも漏れてしまいました。いわば悲劇の滝です。
|
標高1240m、白山の中腹にある大白川ダムの湖ですが、まるで自然湖のような雰囲気があります。
峡谷の断崖絶壁に付けられた心細い県道をたどり、原生林を抜けると、エメラルド色の湖が現れます。
対岸には残雪を抱いた白山の支稜がそびえ、湖面から立ち枯れの木が突き出て、絶景です。
独特の水の色は、湖水に含まれる硫黄分のため。
かつて大白川ダムができるまでは、素朴な山の秘湯・大白川温泉がありました。現在でも湖底から温泉が湧いています。 |
|
白水湖に到着する手前、湖に注ぐ小白水谷は、注意していないと気づかずに通り過ぎてしまいそうです。
しかし、橋の下を覗くと見事な三段の滝壺に、白山から流れる異様に美しい青色をした水が流れ落ちています。白水湖のエメラルド色は、こうした成分を含んだ水が作り出しているのでしょう。
|
泉質:含硫黄ナトリウム塩化物泉 泉温:96℃
大白川園地の一角、白水湖が一望でき、開放感あふれるすばらしい露天風呂です。
白水湖畔の源泉から96℃の湯が豊富に湧き、13km下流の平瀬温泉にも引湯されていますが、源泉に近い白山の山中で入る露天風呂はまた格別です。300円を白水湖畔ロッジに支払い、トーチカ陣地のような更衣室を出ると、上下2段になって湖に望む石組みの広い露天風呂があります。
無色透明の硫黄泉で、湯ノ花がぽこぽこ浮かんでいます。
7月〜10月 300円 電話:(05769)6−1311
|
大白川温泉の宿は、山小屋スタイルのロッジで、山奥の秘湯情緒に溢れています。
かつて大白川避難小屋として多くの登山者に利用された山小屋でした。白山の山中という厳しい自然環境のなかで老朽化が著しかったことから2003年に新築改装されリニューアルオープンしました。
食堂や談話室、宿泊室などに岐阜県産木材をふんだんに使用し、木のぬくもりを感じられます。
公共露天風呂の管理をしている他、宿泊者専用の内湯があり、乳白色の温泉が楽しめます。
7月〜10月 300円 電話:(05769)6−1311 |
|
高台にあるワイルドな雰囲気のキャンプ場です。
白山を眺望でき、ブナの巨木が茂る森を縫って、大白川温泉や白水の滝へ遊歩道が設けられています。
現在は休止中。 |
|
|