Panorama飛騨 飛騨路と北アルプスの絶景地ガイド

 
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岩村



 現在は市町村合併で恵那市に組み込まれた旧恵那郡南部「恵南地方」には、丘陵地帯に小さな町が点在しています。そのひとつ、恵那市街地から阿木川ダム湖を越えた場所にある岩村町は、岩村藩の城下町として栄えてきました。
 いまでも城下町に延びる一条の通りには、江戸時代の面影を残す古い商家が建ち並び、長崎伝来のカステラといった名物や、トロッコ線路が敷かれた酒蔵など、独特の雰囲気があります。


 通りを上り詰めた城山にあった岩村城は現存しませんが、日本有数の高所にある城址として「日本三大山城」「日本百名城」のひとつに数えられ、南米マチュピチュ遺跡を彷彿とさせるような巨大な石垣が巡らされています。

勝川家住宅

 城下町の中ほどにある旧家で、恵那市によって無料公開されています。
 勝川家は屋号を松屋といい、江戸時代末期に山林経営や年貢米を仕切って岩村藩の財政を支えた豪商でした。明治6年(1873)廃藩置県で廃城となった岩村城の入札に参加し、城にあった土蔵や長屋門蔵などを移築したので、住宅のあちこちにその遺構を見ることができます。


9:30〜16:30 休:火、年末年始 無料 電話:(0573)43−4770

浅見家住宅
 浅見家の祖先は、慶長6年(1601)に上州高崎から移封された松平家に従って岩村に定着しました。岩村藩御用達の商人・問屋を勤め、逼迫する藩財政を支えました。明治時代には、政治家として、大井から岩村間の電車の開通などに尽力しました。

工芸の館・土佐屋

 土佐屋は、元禄年間(1688〜1704)に現在の場所で染物屋を創業し、明治期になると金融業を営んで、濃明銀行や岩村銀行の設置にも尽力した豪商です。
 入口の大戸をくぐると広い土間があり、吹き抜けの通り庭にそって、「中の間」「仏間」「奥座敷」が一列に続きます。江戸時代から藍染の生産と流通を仕切っており、屋敷の奥には藍染めの壷が並んだ工房があります。


9:00〜17:00 休:年末年始 200円 電話:(0573)43−3451

木村家住宅

 三河挙母藩の藩士だった祖先が、岩村城主の求めに応じて岩村に移住しました。
そのため、問屋を勤めながら名字帯刀が許されていました。
 岩村藩御用達の商人だけあって、座敷には藩主専用の玄関や護衛の武士を隠した武者窓などがあります。


9:30〜16:30 休:月、年末年始 200円 電話:(0573)43−2846

藩校・知新館跡
 元禄15年(1701)藩主松平乗紀の命により創設された藩校で、石高2〜3万石の小藩としてはもとより、全国的に見ても早い時期に作られた藩校でした。
 校内には孔子を祀る孔子廟を設け、教授は孔子像に拝礼してから授業を始める慣わしでした。

 教育に力を注いだ岩村藩からは、多くの人材を輩出し、なかでも「言志四録」を著した儒学者・佐藤一斎は、その為政者へのアドバイスについて小泉元首相が衆議院で言及するなど、現代にも大きな影響を与えています。また、岩村藩の学者の家に生まれた下田歌子は、明治時代に実践女学校を創立して、女子教育の祖と呼ばれました。

岩村城址

 岩村城は海抜717mの山頂に築かれた山城で、規模や縄張りの巧みさから備中松山城、大和高取城とともに「日本三大山城」の1つに数えられました。山中の井戸に、秘蔵の蛇骨を投げ入れると、たちまち全山を霧が包み込むといわれ、霧ヶ城とも呼ばれていました。明治6年(1873)に廃城になると城の建物は全て破却、民間へ払い下げとなり、城下の寺社や豪商邸に移築されました。
 現在は山麓の藩主居館が岩村町歴史資料館になり、表御門・平重門・太鼓櫓などが復元されています。

資料館 9:00〜17:00 休:月、年末年始 400円 電話:(0573)43−3057


岩村城と女城主

 岩村城は承久年間(1219〜21)に築城され、歴代遠山氏が居城しました。
 戦国時代、岩村城では武田・織田・徳川の各勢力がせめぎ合い、遠山景任は織田信長の叔母おつやの方と結婚して武田信玄に対抗します。しかし、元亀3年(1572)景任の死去でおつやの方が女城主となった岩村城に武田家の秋山信友が攻め込み、信友はおつやの方との結婚を条件に和議を結びました。3年後、今度は織田勢に攻められて岩村城は陥落、信友・おつやの方夫妻は処刑されました。
 江戸時代には上州高崎から来た松平家乗が岩村藩主として城下町を整備しました。元禄15年(1702)信州小諸藩から松平乗紀が赴任し、松平家7代が明治維新まで続いています。


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